英語を習っていて“もっと発音を良くしたい”、“カタカナ英語を改善したい”と思ったことはありませんか?
そんな方におススメなのがフォニックスを学ぶことです。
“アブクド読み”とも言われます。
今回はフォニックスについて詳しく解説していきます。
フォニックスとは?
フォニックスは、ざっくりいうとアルファベットの発音を学びます。
「アルファベットの発音って、エー,ビー,シー…じゃないの?」と思う方も多いかもしれません。
実はエー,ビー,シー…というのは正確に言うとアルファベットの音ではなく”名前“です。
実際に会話で使われるアルファベットの発音はェア(A)、ブッ(B)、クッ(C)...のようにエー,ビー,シーとは全く異なるのです。
このように日本語と違って、英語では文字の名前と発音が同じではないのです。日本語の「あ」は名前も音も「あ」で同じですよね。
だからフォニックスで発音を個別に習う必要があるのです。
そしてフォニックスでは具体的に以下の事を学びます。
◇AからZの発音
◇AからZが組み合わさったときの発音
◇アルファベットの発音の”ルール”
・AからZの発音
まずはA~Zそれぞれの発音の仕方を口の形や舌の位置も含めて勉強していきます。
先ほどお伝えしたように、ェア(A)、ブッ(B)、クッ(C)のような主に会話で使われている発音です。
特に子供の場合はイラストやカードを使ったりして、単語の中でも練習していきますよ。
・AからZが組み合わさった時の発音
次にth、ooなどアルファベットが組み合わさったときの発音を学びます。
アルファベット単体の時と組み合わさった時では発音が変わるのでどのような発音になるかを知る必要があるのです。
>例えばthの場合
Tの音→トゥッ + Hの音→ハー
th=”トゥッハー”とは発音しない ×
th= 息の”ス”という音◎
・発音のルール
“ルール”というのは
・Aの次にBがくるときBは読まない
・Cの前にDがあるときは発音が変わる
のようなある条件でみられる発音の法則のこと。
例えば…
◎arはwがつくと発音がオーになる!
・arの発音 ⇒ “アー” (car/カー)
・wがついたar ⇒ “オー” (war/ウオー)
アルファベットの読み方もその並びによって変化したり法則があるのでそれらを学んでいきます。
フォニックスの効果
・発音がネイティブに近づく
・リスニングが良くなる
・自信がつく
私たちは子供のころ「あいうえお」と50音を学んできましたよね。
フォニックスも同じく英語圏の子供たちが英語の文字と発音の関係を学ぶものです。
つまりネイティブと同じ方法で発音を学ぶのでもちろん発音改善の効果は期待できるでしょう。
また、意外かもしれませんがリスニングにも効果は期待できます。
完全にカタカナ英語の音に慣れてしまっていると知っている単語が聞き取れなかった…ということがよくあります。
それだけ日本人が認識している音と実際の発音が違うということです。
フォニックスを学ぶことでその差をなるべく埋めて正しい音を知ることができます。
発音が改善されれば英語を話すことに対して自信もつきますから、精神的な面でも良い効果が得られるかもしれませんね。
フォニックスの発音一覧表
説明の便宜上、発音をカタカナで表記していますが実際は大きく異なります。
発音手順と音声を確認し耳で音を覚えるように練習しましょう。
発音 | 発音手順 | |
---|---|---|
A | ェア「え」から「あ」に変わるときの ちょうど間。 | ・口の両端を横に引っ張る ・アゴを軽く下げる ・その口の形を保ったままで「えー」→「あー」 |
B | ブッbは”p”と口の動きが似ているが bは有声音、pは無声音。 正面から見て上下の唇が 口の中に隠れるくらいしっかり唇を閉じる。 | ・唇をキュッと閉じる ・「ブッ」と言いながら音を鋭く飛ばす |
C | クッ (kと同じ) | ・舌の付け根の部分を 上あご(口の奥のぷにぷにしたとこ)につける ・息だけで「クッ」と言う |
D | ドゥッdはtの音と似ているが それぞれ有声音、無声音。 | ・舌先を上の歯の裏につける ・重たい音を出すイメージで鋭く「ドゥッ」と発音 ・口はすぼめず下の動きで発音する |
E | エッ普通の「エ」にならないように 口の形を整える。 | ・口の両端を横に引く ・アクセントをきかせて短く「エッ」 |
F | フー息の流れを前歯でせき止めるイメージ。 口をすぼめる日本語の「フー」とは 異なるので注意。 | ・下唇を上前歯で軽く噛む ・その状態で息だけを「フー」と流す |
G | 日本語の「グ」よりパワーがこもるイメージ。 少し腹筋を使うので意外と難しい。 | ・舌の付け根の部分を 上あご(口の奥のぷにぷにしたとこ)につける ・腹筋をしっかり使いながら低く太い声で「グッ」と発音する |
H | hは無声音。 息の音なので聞き取りが難しいことも。 | ・ため息をイメージして自然に息を「ハー」と吐く ・出来てきたらお腹の力と息をたっぷり使う |
I | iはエとイの間のような音なので 少し注意。 ただの「イ」「エ」にならないように。 | ・口の両端を横に引く。 (日本語の「エ」をいう時のような口の形) ・その状態をキープしたまま「イ」を言う |
J | jは日本語の「ジュ」にも近いので 比較的発音しやすい。 | ・舌先を上前歯の後ろにあてる ・歯切れよく「ジュ」と発音 |
K | cと同じ発音 | ・舌の付け根の部分を 上あご (口の奥のぷにぷにしたとこ)につける ・息だけで「クッ」と言う |
L | 舌先の位置を正しくすれば簡単。 Lは上前歯、 日本語の「る」は上あご真ん中あたり に舌先を置く点で異なる。 | ・舌先を上前歯にあてる ・その状態で「ルー」 |
M | mはハミングをイメージすると◎ 上下の唇が 正面から見て軽く隠れるくらい唇を結ぶ。 | ・唇をきゅっと閉じた状態で「ンー」 |
N | nもハミングをイメージすると◎ mは唇をキュッと閉じるが nは口を軽く開けた状態。 | ・口を少しだけあけ、舌先を上前歯の裏にあてる ・この状態で「ンー」と発音する |
O | ただの「ア」や「オ」にならないように 喉の奥の空間に響かせるのがポイント。 あくびの時にできる喉の空間を作り アとオの間のような音を目指す。 | ・口をタテに大きく開く ・その状態で「アー」と発音 |
P | 日本語の「プ」は 口をすぼめてるが pは唇を使うので注意。 | ・唇をキュッと閉じる ・「プッ」と言いながら音を鋭く飛ばす (このとき声は出さず息だけを流す) |
Q | 日本語の「食う」のイメージで言うと◎ アクセントは「ウ」の方。 | ・口を思いっきりすぼめる ・「ク」を弱く、「ウ」にアクセントが来るように 「クウ」と発音する |
R | 手順を守れば簡単。 舌がどこにもつかない 「ラリルレロ」 イメージするとやりやすい。 | ・舌全体を喉の奥へスライドさせる ・このとき舌が口の中のどこにも触れないように ・その状態で「ルー」という |
S | 息の音なので 有声音で「ス」と発音しないように。 | ・舌先を上前歯の近くに置く ・その隙間から息だけを「スー」と漏らす |
T | 息の音なので 有声音で「トゥ」と発音しないように。 意外と腹筋と息を使う。 | ・舌先を上の歯の裏につける ・息の音だけを鋭く出しながら「トゥッ」と発音 |
U | 「ウ」ではなく「アッ」 のような音。 あまり口を開けすぎないように。 | ・口周りをリラックスさせた状態で少し開く ・その状態で「アッ」 |
V | 「振動」を感じるのがポイント。 fができたならすぐにできる。 | ・下唇を上前歯で軽く噛む ・その状態で「ヴー」と発音 ・このとき下唇がしっかりと振動するように意識 |
W | ”ひょっとこの口” のイメージで練習すると◎ | ・口を思いっきりすぼめる ・その状態で「ウー」 |
X | 息の音なので 有声音で発音しないように。 | ・息だけで「クス」と言う (より息を遠くに飛ばすイメージで) |
Y | 「イヤ」で1語だと思って発音するのがコツ。 変わった発音だがあまり難しくない。 | ・ふつうに日本語の「イヤ」を言う ・今度は「イ」を弱く「ヤ」にアクセントをおいて「イヤ」 |
Z | 「振動」を感じるのがポイント。 sの発音が有声音になり 振動が加わるイメージ。 | ・舌先を上前歯の近くに置く ・その状態で「ズー」と発音する。 (このとき舌の振動を感じる) |
フォニックスを学べる英会話スクール
学研のKiminiではフォニックスを使った発音教材が用意されています。
口の形はもちろん単語での練習や文章内での練習など、1レッスンの中でしっかりとその音が練習できる教材となっています。
公式サイト
学研のkiminiオンライン英会話
>その他フォニックスができるスクールはこちら
最後に
いかがでしたか?
フォニックスは発音改善にしたい人にまず試してほしい学習法です。
アルファベット単位から発音を見直すことで伝わる英語を身につけていきましょう!
以上、NEラボでした。
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